コンディショニング

膝痛でお悩みの方へ。改善、予防のトレーニングをお伝えします!

こんにちは!
日曜のびわ湖毎日マラソンで鈴木健吾選手(富士通)が日本記録更新する場面を観て興奮したマネージャーです。

ついに日本人も2時間4分台に突入しましたね。
後半のペースアップはもちろんすごいのですが、中でもラスト5㎞を14分20秒台だったとか。
レース後も元気な表情でインタビューを受けていたのが印象的でした。

その鈴木選手も入社1年目はケガに苦しめられてまともに走れなかったそうです。
大腿骨(だいたいこつ=太ももにある骨)の疲労骨折、股関節、そして今回取り上げる膝痛にも悩まされていたとのこと。

走り始めたばかりの方からベテランランナーまで、多くの方が悩まされている膝の痛み
せっかく続けて走りたくても走れずに、そのまま辞めてしまう方もいらっしゃいます。

今回の内容は、少しでも膝の痛みを緩和させ、再び走っていけるような状態を作るためのオススメをご紹介します。

結論:股関節と背中を動かそう

膝痛なのに背中?股関節?と思われると思います。
普通なら膝の周りをあちこちマッサージしたり、湿布貼ったりという考えになるかもしれません。
しかし、それらは一時的な対処療法に過ぎません。

では、なぜ股関節と背中を動かすのか。
それは、膝⇔股関節⇔背中が連動して動いているからです。
膝と股関節は大腿骨(だいたいこつ)という太い骨で繋がり、股関節(骨盤)は背中の筋肉(広背筋)と繋がっています。
(足関節(足首)の影響によって膝に負担がかかっている場合もあります)

なので、どれか1つでも動きが制限されることで、他の部位の働きが低下して、負担となってケガに繋がります。

これらを連動させるだけで痛みの緩和がみられ、走りながら痛みを改善させていくことも出来ます。
痛いから休養という選択肢が悪いわけではありませんが、休まずとも改善していく可能性があるということだけでも知っていただきたいです。

ランナーに起こりやすい膝痛の主な症状

では、ランナーに起こりやすい膝痛の主な症状を整理していきます。

腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん 通称:ランナー膝)

ランナーの中で最も多い症状の1つです。

膝の曲げ伸ばしを繰り返すことにより、骨と靱帯がこすれて炎症が発生します。
私も走り始めた頃、この痛みに数ヶ月悩まされました。
歩けない程の痛みはありませんでしたが、走り出すと痛みが出て徐々に緩和していく感じ。

これを放置して末期的な症状になると、徐々に緩和するどころかずっと痛みが続くので危険です。
初心者やO脚、股関節の調子が悪い人に起こりやすいです。

鵞足炎(がそくえん)

膝の内側に痛みを感じます。
3つの筋肉が膝の内側に合わさり、その形が鵞鳥(ガチョウ)のように見えることから、このように言われています。

この痛みも腸脛靭帯炎のように、膝の曲げ伸ばしの繰り返しで発生しやすいです。
また、扁平足や膝が内側に倒れ込みやすい方も症状が出やすいです。

膝蓋靱帯炎(しつがいじんたいえん)

膝のお皿の下側に痛みを感じる症状です。
何度もジャンプを繰り返したりすることで痛みを伴うことから、ジャンパー膝とも言われています。

膝蓋骨(しつがいこつ)と脛骨(けいこつ)をつなぐ膝蓋靱帯が炎症を起こします。

変形性膝関節症

膝にある軟骨がすり減って、関節が変形することによって痛みを伴う症状です。初期は鈍痛を感じる程度ですが、悪化していくと階段昇降や長く正座をしていられない状態になります。それから、体重が多い方も気を付けましょう。

痛みが起きてしまう原因

オーバーユース(使いすぎ)

これが1番多い要因だと思います。
動作の中で体に負担のかかる走り方を繰り返すことにより、痛みが発症すると考えられます。
非効率な走り方のまま練習を重ねてしまうことで、多くのランナーが痛みに悩まされています。

さらには、アスファルトなど比較的硬い路面などを走ることで、膝に着地の衝撃を受けやすいことも少なからず影響があります。
ちなみに、着地の衝撃は体重の3倍以上と言われています。

なので、膝に負担のかかる走り方が変わらない限り、休んで練習を再開しても再発してしまう可能性が残されたままということになります。

太ももの筋肉の柔軟性低下

膝の前(大腿四頭筋)と後ろ(大腿二頭筋)に繋がっている筋肉が、過度な運動などによってガチガチに硬くなることで柔軟性が乏しくなり、本来なら膝を守ってくれるはずの筋肉が働いてくれず痛みを感じることがあります。

 

図のように膝がつま先より前に出ると、太もも(前側)の筋肉にストレスがかかります。

股関節(お尻)が後ろに引けると、膝が前に出ることがないため、過度にストレスがなく疲労感も軽減されます。

 

膝痛を改善、予防するためのトレーニング

ここでは、実際に膝痛を改善、予防するためのトレーニングをご紹介します。

①足を肩幅ほどに開き、ゴムバンド(タオルや棒のようなものでもOKです)を頭の高さくらいまで持ちあげます。

②膝の位置を変えず(画像①)、お尻(股関節)を後ろに引きます。
この時に、つま先が浮かない(画像②)ようにすることがポイントです。
つま先が浮いてしまうと、重心が後ろにいってしまうこと+背中の筋肉(緑色の部分)が使われません。

画像①画像②

①と②の動作を繰り返します。
20~30回×2~3セット

補足

安静時や歩行時でも痛かったりする場合は、出来るだけ早めに病院へ行き、レントゲンやMRIなどの検査および診断を受けられることをオススメします。
そうしなければ、不安を感じたまま過ごすことになり、余計なストレスになるからです。

また、転倒など外傷によって膝に痛みを感じた場合も、すぐ病院へ行って検査してもらいましょう。
骨折や靱帯損傷直後の場合は、動かさずに安静が必須です

まとめ

転倒などの外傷でもない限り、膝の痛みは股関節や背中など、他の部位の不調によって発生することが考えられます。

ぜひ今回ご紹介したトレーニングを実践して、楽しいランニングライフをお送りください。

痛み=休養という選択肢は最後に取っておいて、可能な限りトレーニングを継続していきましょう。

もちろん、何も対策せずに走りながら治していくのは難しいので、信頼できる先生に相談してみてくださいね。

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